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  <title type="text">Dark Blue Loneliness</title>
  <subtitle type="html">一人きりで深海にいる様な孤独の中で、人は何を思い、何を感じるのか。</subtitle>
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  <updated>2016-10-30T09:13:34+09:00</updated>
  <author><name>菊千代</name></author>
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    <published>2016-10-31T13:40:18+09:00</published> 
    <updated>2016-10-31T13:40:18+09:00</updated> 
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    <title>追憶</title>
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      <![CDATA[僕が小学六年生の頃だったと思う。<br />
<br />
数年に渡って、寝たきりだった祖母が死んだ。<br />
<br />
それは真夏の事。<br />
<br />
空の彼方には見事な入道雲。<br />
<br />
しきりにクマゼミが鳴いていた。<br />
<br />
そんな中で町外れにある病院へと向かった事を覚えている。<br />
<br />
「そろそろ、危ないらしいよ」<br />
<br />
母に連れられて、親類と一緒に今際の際のいる祖母を見舞ったのである。<br />
<br />
その時に見た祖母の最後の姿は、とても大人とは思えないくらいに縮んでしまっていた。<br />
<br />
幼き日に見た、ふくよかな祖母の体。<br />
<br />
どちらかと言うと、肥満と言ってもいいくらいであっただろう。<br />
<br />
その祖母の体が数年の寝たきり生活で、あんなになってしまうなんて。<br />
<br />
勿論、その過程も何度かは目にしてきた。<br />
<br />
それでも、祖母の最後の姿は子供心に衝撃を受けたのを覚えている。<br />
<br />
『祖母は幸せだったのだろうか』<br />
<br />
同時に、そんな事を思ったりもした。<br />
<br />
勿論、元気な内は幸福であっただろう。<br />
<br />
しかし、寝たきりになってからの数年間。<br />
<br />
僕はそこに疑問を抱いた。<br />
<br />
その数日後、祖母は帰らぬ人となったのである。<br />
<br />
そして僕は思い出した。<br />
<br />
幼い頃に事故で死んだ父。<br />
<br />
その時には母や祖母、伯父や伯母、他の親類達も皆、哀しみの中にいた。<br />
<br />
勿論、祖母が死んでも哀しくはあるのだろう。<br />
<br />
でも、父の時とは何かが違った。<br />
<br />
それは僕が幼かったから、だろうか。<br />
<br />
いや、それだけではないだろう。<br />
<br />
一つには、ある意味、大往生だった事。<br />
<br />
此処、数年は寝たきりであったが、齢は90を超えていた。<br />
<br />
若くして死んだ父とは違いが出ても不思議ではない。<br />
<br />
父の死は残念さが全てであったのではないか。<br />
<br />
祖母の死には少しだけ、めでたさの様なものもあったのかもしれない。<br />
<br />
そして、もう一つ。<br />
<br />
周囲の者達には安堵感の様なものがあった様に感じた。<br />
<br />
伯父や伯母が介護から解放される事への安堵感なのか。<br />
<br />
それとも、祖母が寝たきりという状態から解放される事への安堵感なのか。<br />
<br />
或いは、その両方なのかもしれない。<br />
<br />
糖尿病から白内障を併発して失明。<br />
<br />
その後、数年間に渡っての寝たきり生活。<br />
<br />
そんな祖母の介護を続けてきた伯父と伯母。<br />
<br />
決して悲壮感を感じた訳ではないが、それでも苦労は尽きなかっただろう。<br />
<br />
そう考えると、介護をする方も、される方も、果たして。<br />
<br />
子供ながらに色々と考えさせられた。<br />
<br />
『あんなになってまで生き永らえて本当に幸せなのか』<br />
<br />
そして思った。<br />
<br />
『自分は長生きをしたくはない』<br />
<br />
漠然とだが、そんな風に思った事を思い出している。<br />
<br />
目線の先には見事な入道雲。<br />
<br />
しきりにクマゼミが鳴いている。<br />
<br />
僕は未だに『生きる事』に疑問を持っていた。]]> 
    </content>
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            <name>菊千代</name>
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